こんにちは。@heat02zero です。
閑話休題も兼ねて、たまには散歩の話を書こうと思います。
今回は雑記なので、文章が多めです。目で見て感じたことを綴ります。
二月某日。友人のところに遊びにいくのを兼ねて、関西に行きました。今回はそこで見てきたもの、感じたことをまとめます。
友人を訪ねて。梅田〜中崎町
あいにくの天気で、大阪らしいことはあまりしませんでしたが、街の空気には当たることにしました。散歩しつつ、カフェを巡った感じです。
梅田のヒロコーヒーに行きました。ティーポットがコーヒー豆の袋を被せた状態で出てきたので驚きました。
中崎町へ。
梅田から歩いていけるところに、レトロな街並みを残した、中崎町があります。古民家をリノベーションしたようなカフェや雑貨、古着屋が数多く並んでおり、大阪らしくない、落ち着いた雰囲気を味わうことができます。
文化の混ざり合う街、三宮
三宮は本当に面白い街です。街としては纏まっているのに、少し歩くだけで雰囲気が大きく異なります。異人街に始まり、中華街、モスクや日本庭園、湾岸のポートアイランド。異文化のゆりかごとなったこの街は、街歩き好きにとってはたまりません。
以前、関西に住んでいたときには、よく一人で歩きに行きました。今回、おおよそ二年ぶりに一人で歩いてみることにしました。
北野異人街
坂の街、人々の生活のなかで大事にされているこの場所が、僕は好きです。
昨今の影響から、いつもの活気さはありませんでしたが、その分だけ落ち着いた印象を受けました。本来、こちらが正しい印象なのでしょう。
異人の館は、二月の青空の下で静かに港を見据えていました。
※ 残念ながら三月中旬まで閉館になったようです。
上記の通り、ラインの館前の北野通りも人が少なかったです。
ラインの館
こんな素敵な場所があることを知ってほしい、という反面、人で溢れかえって欲しくないという、紹介を躊躇う場所はたくさんあるかと思います。そんな中で、今回たまたま既に知っている場所が静かだった、という珍しい体験ができ、ちょっと得をした気分になりました。
うろこの家〜風見鶏の家〜北野天満神社
ポートアイランド
今回の三宮散歩で、見たかった場所がポートアイランドにあります。それが、神戸港震災メモリアルパークです。
僕がまだ赤子の頃に起こった、阪神淡路大震災。今や、関西の住人でなければ、実体のない、歴史的事実となってしまいました。その震災の爪痕を残す場所が、ここメモリアルパークです。
なぜ、見たかったのかというと、この街の光だけでなく、影を見たいと思ったからです。華やかな印象を受けるこの街ですが、どれだけの傷を受けたのか。どれだけの苦労によって再生されたのか、それも知った上でこの街を知りたいと感じたからでした。
ちょうど一年前、福島に行く機会がありました。こちらの震災の時は、高校生でしたが、その頃ですら、テレビの向こうの激甚は、言うなれば対岸の火事、もしくは異国の戦争を見ているように実感のないものでした。
友人に案内された海岸線を今でもよく覚えています。何もない原が入江の先に見えた時、僕は絶句しました。
津波によって流された海沿いの街。ただそれだけだった印象も、巨大な防波堤や盛り土、新しい墓石だけが並ぶ墓場が、これまで実感がなかった歴史的事実に輪郭を与え、実物として目の前に立ちはだかりました。それらを視認した途端、先に見える穏やかな波によって巨大な黒い波が想起され、人々に覆いかぶさるような恐怖が湧き起こりました。
帰ってから、僕はその時抱いた感情や衝撃がなんだったのかを知りたくて、彩瀬まるさんの「暗い夜空を見上げて」と「やがて海へと届く」を読みました。
そんな経験もあり、いろんな物事をこの目で焼き付けることは、物事が現実だったことを実感するのに最も手っ取り早い方法だということに改めて気づきました。
今からおおよそ25年に起こった、恐ろしい力による破壊は、確かにそこに遺されていました。この美しく文化が溶け込む街が、一度崩壊したという出来事が、僕にとっても事実として伝わってきました。
ここまで復興できたことは本当にすごいことだな、と思いました。この街の努力を垣間見ることができました。
四条〜鴨川デルタ散歩
京都に移動した次の日の朝、散歩をしました。
行ったことがなかったので、京都御苑に行きました。
確かに観光への影響があるということを、街を歩いていて感じました。京都にいるのに外国人はおらず、外国語も一度も聴こえてきませんでした。
一方、人がいないことで逆に日本人が溢れかえっているところもあるらしいのですが、そこには行きませんでした。基本、街散歩です。
帰り際に、Coffee base KANANDOでコーヒー豆を買って帰りました。インドとコスタリカです。黒く輝いた深煎り豆はとても美味しかったです。
おわりに
関西を歩き回りました。10キロ以上歩いたので、数日間足回りの筋肉痛に悩まされました。
それでも、今後いつ見られるかわからない静かな光景を、心ゆくままに堪能できたのは良かったです。ちゃんとお金も落としてこれました。
三月からはさらに規制がかかるかと思いますが、いち早く活気が戻ってくれることを願っています。