僕はまた、旅に出る。

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"わからない"を楽しむ(日常コンピレーション Vol. 11)

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時間の進む早さに驚く日々(ポーラ美術館森の遊歩道にて)

 

こんばんは @heat02zero です。

なんとかすべりこみで今月の振り返りです。

 

"わからない"を楽しむ

先日、箱根に行く機会がありました。

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ポーラ美術館、正面

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彫刻の森美術館、正面

元々は、モネやピカソの絵を観るために行ったのですが、ポーラ美術館で開催されていた、ロニ・ホーンの展示会で感じたことを残しておこうと思います。

ロニ・ホーンは、アメリカ在住の作家。アイスランドに魅了されて旅をし、アイスランドで経験した「孤独」に影響を受けています。作品は「自然」をモチーフにしたものが多いようです。今回は水をテーマにした作品を中心として展示されていました。

www.polamuseum.or.jp

いくつか印象的な作品がありました。

・「ガラス彫刻」シリーズ

・「または 7」 シリーズ

・「あなたは天気」シリーズ

・静かな水(テムズ川、例として)シリーズ

 

それぞれの作品に思うことがありましたが、今回の展覧会の鑑賞を通じて思ったのが、「わからない」を楽しむことでした。

これまでの美術鑑賞は、有名な絵画や塑像といったモチーフがあるものを見る機会が多く、「この作品はなんか好き」

「色合いがなんか綺麗」

「他の作品や時代とはこんな繋がりがあるのか」

「作者の人柄・生き方がこの絵に反映されているのか」

といった観点で作品を見てきました。

しかし、今回見た作品たちはどれもそういったものとは遠いようで、自分にとっては真新しく、形容し難い作品ばかりでした。

人は、何かを見たとき、既存の何かとして"それ"にラベルを貼りたがります。いい例えか分かりませんが、

「これはりんごだ」

「これは人物だ」

「これは〜ついての作品だ」

、といったものだと思います。何かわからないものを、"それ"を既存のもので解釈をすることで、安心感を得ようとします。

しかし、今回見た"作品たち"は、既存のどれとも違う、説明のしようのないものばかりでした。

近くで見たり、離れて見たり。作品に描かれたもの・背景を理解するのではなく、作品全体・細部に宿った世界や思いを感じとりながら、"わからない"を楽しむことができました。

美術は、受け手側次第、と言います。普遍的に美しいとされているものの価値を、構図や色彩から理解するのも美術鑑賞の楽しみ方のひとつですが、作品を前に、映るままの世界に浸ってみるのもいいなと思いました。

 

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駅舎にはスイスとの友好を示す説明が書かれていた(強羅にて)

世界の移り変わりが激しい2022年ですが、引き続き、自分で判断・解釈し、発信していくことを続けていければいいなと思います。早く、いろんなことが収束することを願っています。

今月も多忙だったため、旅行動画は3月に上げたいと思います。楽しみにしてくださっている方、もうしばらくお待ちください。

 

次回に続きます。